アトピー性皮膚炎の治療
一般的にアトピー性皮膚炎の治療は、目的によって方法が異なるので、自分がどの状態にもっていきたいのかを明確にする必要があります。
アトピー性皮膚炎の症状が非常に強いため、症状を抑えたい。
ステロイドなどの薬物療法が主体で、アレルゲン除去やスキンケアを補助的に行いコントロールします。ステロイドを使用するため症状の改善も早く、症状が改善すれば短期に薬物療法を中止することが可能です。
大抵の人はそれで満足することが多いです。しかし、ストレス等で症状が再燃し、再度ステロイドを使用するということを高頻度に繰り返す場合があり、その場合は、気が付くとステロイド漬けに陥ってしまい、コントロールがうまくいかない状態になることもあります。
アトピー性皮膚炎そのものを治したい。
その場合は、体質改善(食事・運動・睡眠・入浴)・スキンケアが主体で、薬物療法は補助的に使用する方法をとります。ステロイド等の副作用が強く 「脱ステロイド」を試みるというのもこのケースに入ります。
うまく体質改善が行うことができれば、アトピー性皮膚炎の症状が出にくい状態になり達成されます。ただし、皮膚の炎症が強い場合は、痒み等で生活への支障も強く体質改善そのものが十分行える状態にならないこともあることや、体質改善を行って効果を 出すには長時間かかることもあるため根気が必要であること、場合によっては仕事をやめたり居住地を変更したりしないと達成できないこともあるなどの理由で、断念せざるを得ないことも、度々起こりえます。
個人によって、生活状況・炎症の出方・アレルゲンの有無等、千差万別です。そのため、臨機応変に自分のあった治療法を選択しなければなりません。